忘れられた村
昔々のお話しです。
遠き海を越えた村に
ある日髪の長く青い目の
一人の女がやって来た
女は村に呪いをかけた
そのとき村の時計が止まった。
月日は流れた
この村を残して
花は落ち水は枯れ果てて
美しき村は荒れ果てた
ある時海の彼方より
一人の旅人が村にやって来た
男が不思議な唄を奏でると
村の時計が動きだした
千の夜を越えた村人は泣いた
泣きつかれて眠りについた
ある朝一人の少年が村を出た
遠き遠き町から
母の使いで来ていた少年は
声を挙げて母を探した
遠き町で見つけた墓(ヤサシイイシ)
【母は此処に眠る
安らかに
永久に】