蒼き森に眠リシ緑龍

 

 

暁闇遠き 百様の鬼が来りゃ
千の瞳を持つ九の竜よ舞い上がれ
(雷と共に吾の碧より)
銀鱗と深緑の尾を世になびかせ
(愚かな世の終焉まで)
いと美し 今宵も夜明けりゃ
今 誇りを捨て赤い死装束ぞ纏いて 狂喜の乱舞踊り狂う
百鬼綾乱の裁きを

靉靆の空に 炎上する炎
妖艶な火陰 映りし者

欲望に飢えた 魑魅魍魎は
まさに地獄絵図 人の投影

しかうじて汝は 哀別陸さえも
忘れたかの様に 唄は響く

悲痛な七夜に 吾子の哀愁歌
悲しい程 青い空

羞恥な鬼達よ 手の鳴る方へと
振り返る琴も無く 繰り返す争いは続く

嗚呼 声も届かぬなら
解き放て
戒めの足枷も十字架も要らぬ
神々の森に眠りし竜よ
深き闇を越え今終わりへと導け